「勉強しなさい」
中学生,高校生になると,
この言葉はだんだん効かなくなってきます。
でも,中高生になれば,
自分で考えて,自分で動く力
が必要になってきます。
伸びる子のご家庭を見ていると,
何でも先回りしてやってあげるのではなく,
できることは,少しずつ本人に任せている
ように感じます。
■ 「今日,やりたいことある?」
私はレッスンの最初に,たいてい
「今日,やりたいことある?」
と聞きます。
「前回の続きでお願いします」
と言うこともあれば,
「ここが分かりません」
と具体的に言うこともあります。
「ここが分かりません」と言えるのは,
自分は何が分かっていて,
何が分かっていないかが分かっている証拠
です。
一方で,
「前回の続きで」
という返事も,
必ずしも惰性ではありません。
「この分野を早く身につけたい」
という気持ちがあるからこそ,
続きを選んでいることもあります。
もちろん,「特にないです」と言う時には,
こちらから,
「それなら,今日はここをやろうか」
と提案します。
つまり,
まず本人の考えを聞く。
必要なら,こちらが方向を示す。
このバランスが大切だと思っています。
■ 家庭でも,答えを先に出し過ぎない
家庭でも同じです。
「今日は何する予定?」
「今週,提出物ある?」
と聞いてみる。
親が全部決めるのではなく,
本人に考えて,言葉にさせる。
これも,
自己管理の練習になります。
■ 高校生なら,自分で準備していい
オンラインレッスンをしていると,
高校生になっても,
親御さんが問題集のページをコピーしたり,
写真を撮って送ったりしてくださることがあります。
もちろん,
事情がある時に手伝うのはいいと思います。
でも,高校生なら,
必要なページを確認する。
自分で準備する。
自分で送る。
そのくらいは,
本人がやっていいと思います。
こうした小さなことも,
自分の学習を,自分で管理する練習
だからです。
■ 「任せる」と「放っておく」は違う
もちろん,
全部本人任せにすればいいわけではありません。
予定の立て方を間違えることもあります。
そんな時は,
「締切が近いのはどれ?」
「何からやる?」
と聞く。
必要なら,
一緒に整理する。
でも,
決めるのも,実際にやるのも本人。
親は,
答えを出す人から,
考えるのを手伝う人
へ少しずつ変わっていきます。
■ 第21回の「始める力」の,その先へ
前回の第21回
「伸びる子の親は,『速さ』より『始める力』を見る」
では,
まず始められることの大切さを書きました。
でも,中高生になると,
何を始めるか。
いつ始めるか。
何を続けるか。
そこまで,
少しずつ自分で決める必要があります。
つまり,
「始める力」の次に必要なのが,「自分で回す力」
だと思います。
少しずつ任せることは,
突き放すことではありません。
困った時には支える。
必要なら一緒に整理する。
でも,
本人にできることまで,
親が先にやってしまわない。
伸びる子の家庭では,
何も手を出さないということではありません。
できることまで,奪わない。
その距離感が,
自分で考え,
自分で動ける力を育てていくのだと思います。
第22回 それ,親がやっていませんか?│子どもの「できる」を奪わない
第21回~第30回

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