■ 私の趣味は,教材づくりです
「趣味は何ですか。」
そう聞かれたら,私は,
教材を作ること,と答えるかもしれません。
「それは仕事では?」
そう言われそうですね。
もちろん,オンライン家庭教師として,
教材を作るのは仕事の一部です。
でも,生徒さんがあるところで止まっていると,
「別の見せ方はないかな。」
「手で動かせる形にできないかな。」
と,考え始めてしまいます。
紙を切ったり,
折り紙を折ったり,
パソコンで図を作ったり。
気がつくと,
かなりの時間がたっています。
そこまでくると,
仕事なのか趣味なのか,
自分でもよく分かりません。
■ 教材は,問題プリントだけではありません
これまで,いろいろな教材を作ってきました。
2次関数のグラフを動かしながら,
最大・最小を考える手作り教材。
分数が苦手な小中学生が,
折ったり開いたりしながら考える
折り紙の教材。
因数分解が苦手な子には,
積が36になる2つの数を
できるだけたくさん探してもらう問題。
三角形の外角がどこなのかを,
瞬時に見分けられるようにする教材。
ほかにも,まだまだあります。
どれも,
難しいことを覚えさせるための
教材ではありません。
できるだけ覚えることを減らし,
自分で気づいてもらうための教材です。
■ 「覚えて」では,解決しないことがあります
分からない生徒さんに,
「これは,こう覚えましょう。」
と言えば,授業は早く進みます。
でも,覚えることが増えるほど,
どれを使えばよいのか
分からなくなる子もいます。
そんな時は,
同じ説明をもう一度しても,
うまくいかないことがあります。
見えないものを,
見える形にする。
頭の中だけで考えていたものを,
手で動かせるようにする。
難しい問題に入る前に,
もっと簡単なところまで戻る。
そのために,教材を作ります。
■ 創造力は,特別な才能ではありません
「創造力」と聞くと,
何もないところから,
全く新しいものを生み出す力を
想像するかもしれません。
でも,私は少し違うと思っています。
教材を作る時,
最初にあるのは,
生徒さんが止まった場所です。
なぜ,ここで止まったのだろう。
何が見えていないのだろう。
どこまで戻れば,
自分で考えられるようになるだろう。
そこから,
「別の方法はないか。」
と考えます。
今あるものを少し変えたり,
違う角度から見たりすることも,
立派な創造だと思います。
■ 数学以外の教材も作ります
タガログ語を学び始めた時には,
自分が理解しやすい辞書や教材が
なかなか見つかりませんでした。
それなら,自分で作ってみよう。
そう考えて,
自分で使うためのタガログ語の辞書を作りました。
自分なりに文法を整理したり,
イラストを加えたりしながら,
オリジナル教材も作りました。
生徒さんからのご要望で作り始めた
フレーズ集も,
今では30レッスン分を超えています。
数学でも,語学でも,
作る時に考えていることは同じです。
どうすれば,
「分からない」が
「分かった」に変わるか。
それを考えるのが楽しいのです。
■ うまくいかない教材もあります
一生懸命作った教材を使っても
思ったほどうまく伝わらないことがあります。
説明が多すぎた。
一度に考えることが多すぎた。
途中の段階を飛ばしていた。
そんな時は,
生徒さんが悪いのではありません。
今の教材が,
その生徒さんに合わなかっただけです。
では,どこを変えればよいか。
もう一度,作り直します。
この試行錯誤が,
創造力を高めてくれているのだと思います。
■ ほかの道を探す力
同じ数学の内容でも,
理解しやすい入り口は
人によって違います。
式から分かる人もいれば,
図を見て分かる人もいます。
紙を折ったり,
部品を動かしたりすると,
急に見えるようになる人もいます。
創造力とは,
目立つものを作る力だけではありません。
一つの方法でうまくいかなかった時に,
諦めずに,ほかの道を探す力でもあります。
私にとって教材づくりは,
その力を高めてくれる趣味です。


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